アンカレジの大学に留学している16歳の少年、。隣室のニールが、死んだはずの伯父風見駿次の写真を持ち帰ってきたことがきっかけで、原野の中の小村へと赴く。するとそこには、結婚などしていなかったはずの伯父の娘、マイがいて―― 極北の大地アラスカを舞台に、私達の起源と行先を描く、壮大な幻想アドベンチャーストーリー。前後編。全112頁(カラー2頁)。

読み/正式名称/種別/掲載作品

そら-の-やくそく【宙の約束】〔作品〕《別冊花とゆめ 1998年12月号、1999年2月号》

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コメント

  • なんとなく、「さよならスプートニク」を1999年に描くとしたら、こうなるのではないかという、そんな感触。たとえば「出会い」の偶然。それは、確かなもので、でも根拠が無くて、それでもそれを言葉にしたくてあがいて、でも最後の最後ではやっぱり、根拠なんてどこにも無い。そんな、言葉にならないことを、いつでも、岡野史佳という人は、描こうとしてきたのだった。なんの根拠も無いけれど、ただ一つの本当のものがあるという直感を持って、人は生きている。そして、それを求めている。だから、どのような表現をされていたとしても、それが本当のことなのであれば、ただ一つのことを指し示しているのである。それに対して、どのような名前を付けてもよいし、事実、人間はそれを極めて多様な言葉で表現してきた。だから、たとえば、たった一つの「出会い」の偶然。それは、実に多様なものに言い換えることが出来る。そして、十数年間かけて、偶然の出会いの物語は、姿を変えて戻ってきた。その奇跡的な出会いの美しさの、根源を探求するために。ただ一つの何かは、そして、この中に確実に示されているのである。(たてにょん
  • 少年宇宙」と世界観を共有しているのではないでしょうか。次のように把握すると物語の構造にも類似性をみることができます。これを「少年宇の約束」仮説と称します。(おおいしげん
図表少年宇宙宙の約束
第1象限フランス日本
話者ジャリー風見陸(1から2へ移動)
第2象限トイズ・ヒルアラスカ
対話者コンラッドマイ(2に存在する者)
第3象限「時間のかなた」「ただひとつの場所」
超越者フレアマン風見駿次
授けられるもの魂、螺旋ひと雫の命(超越者から対話者へ)